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(In Japanese) 情報センシングの研究開発動向 第2章HDRセンサ

2024 May

Authors 宮内 健

https://www.ite.or.jp/contents/annual-rep/2405nenpo.pdf

映像情報メディアのさまざまなシステムにおいて,その入力部にあたるカメラはシステム全体の品質を大きく左右する重要な技術である.カメラを構成する部品の中でも,
像情報を時空間サンプリングし電気信号に変換するイメージセンサは,最も重要なデバイスである.現在,イメージセンサは,スマートフォンやディジタルカメラなどの電子機器に広く搭載されているが,車載やセキュリティ,IoTなどへの活用とともに,近年は AI にその活躍の場がさらに広がりつつある.本稿は,2023 年度までのイメージセンサやカメラ等の画像情報のセンシング分野における技術進展を,情報センシング研究委員会の構成員が分担して記述したものである.以降,2 章では高ダイナミックレンジ(HDR)を有するセンサについて,3 章では近年進化が著しい単一光子検出(Single-Photon Avalanche Diode: SPAD)型イメージセンサについて,4 章では Lidar や顔認証などのユーザインタフェースでも利用場面が増えている測距センサ,5 章ではイメージセンサの進化の根底にある画素微細化・高機能化について,それぞれ説明する.